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ルートヴィヒ2世が生まれたニンフェンブルグ城の部屋。
ニンフェンブルグ城はバイエルン王国の国王を輩出するウィッテルスバッハ家の夏の離宮であった。 |
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ルートヴィヒ2世が幼い頃過ごした、 ホーエンシュワンガウ城。
この地には白鳥の騎士ローエングリンの伝説があり、
この城にもローエングリンの壁画が描かれている。
ルートヴィヒ少年は、ローエングリンを夢見て育つ。
大人になってからは、ノイシュヴァンシュタイン城の建設経過を見るために滞在する。
またワーグナー専用のピアノもあり、ワーグナーに演奏させた。 |
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ノイシュヴァンシュタイン城のパンフより、
白鳥の騎士ローエングリン。
伝説の騎士は、白鳥に舟を引かせて湖上を渡ってくる。
ローエングリンを幼い頃から夢見て育った王の嗜好は大人になっても変わらなかった。
ワーグナーのオペラ「ローエングリン」に傾倒し、家来にローエングリンの扮装をさせるなどして夢想の世界を体現した。
今でいうコスプレですね。 |
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薔薇島(ローゼンインセル)。
シュタルンベルグ湖に浮かぶ島で王家のヴィラがある。
王が幼い頃から過ごした場所のひとつ。
薔薇園の香りが心地よい。
ルートヴィヒは自分の保有する蒸気船「トリスタン号」でこの島に渡る事を好んだ。
トリスタンという名称もワーグナーのオペラから。また従妹のオーストリア皇后エリーザベトともこの島でよくおち会った。 |
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ミュンヘンの本宮殿「レジデンツ」。
ルートヴィヒ2世は次第に、ここで政務を執ることを疎み始め、
山中深くの己の夢の城にこもるようになる。 |
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レジデンツのル−トヴィヒ2世の部屋。
第二次世界大戦の爆撃で破壊されたため 現存していない。
レジデンツにはこのイラストが展示してあるのみ。 |
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ルートヴィヒ2世が建造させた城、
ロマンチック街道の終点でドイツ観光の目玉でもある、
ノイシュヴァンシュタイン城。
ディズニーランドのシンデレラ城は、この城がモデルであることは有名。
また、映画版ポケモン「ミュウと波導の勇者 ルカリオ」のオルドラン城のモデルでもある。
城自体は王の存命中に全て完成しなかった。
城内部はワーグナーのオペラの壁画やイメージで埋め尽くされ、城自体がワーグナー芸術へのオマージュとなってる。
しかしワーグナーはこの城を訪れたことはない。 |
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ルートヴィヒ2世が建造させた城、 リンダーホーフ城。
唯一王の存命中に完成した城である。
フランス国王ルイ14世を敬愛していた王は、ヴェルサイユ宮殿の模倣を自分の城に取り入れた。
ベルサイユ宮殿の離宮、トリアノンをモデルにしている。
内部は金ぴか。映画版ポケモン「ミュウと波導の勇者 ルカリオ」のオルドラン城の庭園はここの庭園がモデル。
また映画「去年マリエンバードで」のロケ地の一つ。 |
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リンダーホーフ城庭園内にある、ヴィーナスの洞窟。
ワーグナーのオペラ「タンホイザー」で、主人公のタンホイザーが愛欲の女神ヴィーナスと戯れ続けている洞窟をイメージした。
この人工の洞窟で、人工の湖の上で黄金の舟に乗り、
ルートヴィヒ2世は夢想の世界を漂うことを好んだ。 |
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ルートヴィヒ2世が建造させた城、 ヘーレンキームゼー城。
キームゼー湖の島にある。
ヴェルサイユ宮殿の模倣。
鏡の間はヴェルサイユ宮殿より広い。
しかし城が未完成のまま、王は逝去した。
90部屋のうち、完成しているのは20部屋だけである。 |
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ヘーレンキームゼーの馬車展示館にある
ルートヴィヒ2世の夜行の絵。
王は人目を嫌い、真夜中に黄金のソリに乗りアルプスへと走る。 |
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シュタルンベルグ湖畔のベルク城。
王が幼い頃過ごした城のうちの一つ。
そして1886年6月12日、王は精神病と診断され逮捕される。
王はノイシュヴァンシュタイン城から、
ベルク城へと移送され幽閉される。
ベルク城の窓には鉄格子がかけられていた。 |
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ベルク城に移送された翌日の午後4時ごろ、
王は、主治医で自分を精神病と診断したグッテン博士と供に
散歩に出る。
1886年6月13日夜半、王と主治医は
湖畔の浅瀬で水死体で発見される。
死因は現在も謎のままである。
なぜなら王は水泳が得意だったからである。
また発見された場所も浅瀬で、溺死する場所には思えないというのが現在の通説である。
唯一の理解者で従妹のオーストリア皇后エリーザベトは言う
「彼は決して精神病ではありません。
ただ夢を見ていただけでした」
王が発見された地点には、現在も十字架が立ち、
神秘的な光景を醸し出している。 |
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ヴィッテルスバッハ家の霊廟がある
ミュンヘンのミヒャエル教会。
ルートヴィヒ2世はここに眠っている。
バイエルン経済を傾けたルートヴィヒ2世の城は、
現在はドイツ屈指の観光収入源となっている。
しかし生前ルートヴィヒは「私が死んだらこの城(ノイシュヴァンシュタイン城)を破壊せよ」と言い残した。
自分の夢の城は己とともに人目にさらしたくなかったのだろうか。
王の棺があるミヒャエル教会の廟までも、入場料2ユーロである。
政争と戦争に疲れ、世の中に絶望し
一人静かな場所で、美しいものだけに囲まれて
暮らしていたかった王の城には、
世界各国からの観光客で行列が絶えない。 |