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この紫陽花の左手向こうに要塞島がある |
天空の城ラピュタの世界
ヒンダーダム(Hinderdam)要塞はヴェヒト(Vecht)川の中洲に位置する要塞島である。
規模は小さいがその歴史は中世まで遡り、大変感慨深い要塞である。
このエリアは1437年頃から水門があり、水上交通の要所であった。
多くの船舶が行き来したので、水門通過の為の通行料で潤っていた。
その利益をめぐり、しばしばユトレヒト司教区と領主達の間で揉め事が起きた。
その為この地域は「当惑(Hinder)dam」と呼ばれるようになる。
1672年、ルイ14世のフランス軍侵攻に備えオールド・ホランド・ウォーターラインの一環として軍事要塞化が始まる。1673年に拡張工事も行われる。
オランダ軍には充分な人数の兵士がいなかったため、洪水で防衛した。
1795年フランス軍によりオランダ陥落。バタヴィア共和国が成立する。
ただしこの時期のフランス侵攻に関しては、フランス軍はフランス革命後の軍で
革命に共感したオランダ市民も多かった。その為民衆による抵抗はあまり見られず、歓迎した者さえいたという。この要塞でも冬にヴェヒト川が凍結したため、フランス軍が氷上を渡り占拠する。
ヒンダーダム(Hinderdam)要塞はヴェヒト(Vecht)川領域を防衛した。
19世紀前半、ヴェヒト川の両岸にラベラン(ravelin:半月堡)と2つのルネット(lunettes:三日月型の堡塁)が追加された。
1848年に煉瓦造りの対爆掩蔽の衛兵所が建造され、1880年に土塁で対爆処置が強化された。
(実は毎回対爆処置をしているのだが、武器の発達の度に対爆施設が対爆でなくなってしまう。)
同時に、地下に弾薬庫、1階が武器庫のルミーズ(対爆発掩蔽倉庫)も建造された。
1913年にヒンダーダム要塞はアムステルダム・ディフェンスラインに加えられた。、.
そして1922年にニューホランドウォーターラインに再び取り入れられた。
1934年に鉄筋コンクリートのマシンガン・バンカーが加えられ、ヒルバーサムとヴィースプ間の道路を防衛した。
ドイツ占領下ではドイツ軍の倉庫として使用された。
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途中にあるピラミッドタイプ避難壕 |
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途中にある水門 |
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要塞島への船に乗り込む |
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ヴェヒト川を行く。といっても5分位で着く。 |
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島はジャングル状態でスリル満点 |
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対爆掩蔽の衛兵所へ |
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入り口 |
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元来は赤い線のあたりに木の床があり、2階建て構造だった。 |
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貯水槽 |
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雨樋 |
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2階の砲眼。砲眼は一つだけだった。 |
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元来木の扉があり非常時には閉められた |
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貯水槽の蓋 |
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キッチン |
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