Lunetten
ルネット砲台群(01)


ルネット2周辺
4つの三日月

1822年〜1828年、ルネットという4つの砲台がハウテンス・フラクテというユトレヒト郊外の高台の一角に建設された。ユトレヒトでは早期に建設された砲台である。
フラクテは高台にあり浸水させることが出来ないためと主要都市ユトレヒトの防衛に力を入れるために多くの要塞が建設された。1860年代、2本の鉄道路線がルネット砲台群を貫く形で建設され、ユトレヒトの路線防衛のための重要な砲台の一つとなった。
ルネットとはフランス語のルネから由来している。三日月という意味である。
その名の通り、三日月型の砲台が4つ防衛線上に連なり、地図上で見ると「何だこれは?」と思わず眼を留める。
"salient"と呼ばれる突起部が敵から攻撃を受ける方向である。そして"flank"(側面。両翼(左翼、右翼))はその名の通り側面。"face"は"flank"と"salient"の迎撃パートである。
そして"salientの反対、入り口がある側が"Keel"、咽喉部と呼ばれる。
稜郭式の形状でで効率的な射線を展開することが出来る。
ルネットの後部は、道路に面しディフェンス機能がない。そのため側面と突起部で防衛する。
4つ全てのルネットが濠で囲まれており、濠から銃眼が見え隠れする。
出来た当初はトイレなどの衛生管理が行き届いておらず、掩蔽兵舎の湿気も相まって80%の兵士が体調を悪くしたとのことである。

今日では、ルネットも他の要塞のように様様な植物の宝庫である。
珍種や薬草になるものはローマ時代にローマ人によってもたらされたものもある。
グループ避難壕は、例によってコウモリ達の冬の別荘である。
ルネット4。ボーイスカウトの集会所として使用されている一般非公開
自宅からチャリでルネット3近くの道路から来たので3から見学公開日のみ公開
銃座つき掩蔽兵舎は左右1箇所ずつある。こちらは公開の右翼(右側面の兵舎) 兵舎内は現在会社や作業所、倉庫に使用されている。
兵舎を使用している会社の宣伝 部屋間の壁は通り抜け用に空いている
部屋の奥の銃座。この部屋はボランティア団体が借りているので、内装がハッピーですね 銃眼
兵舎内の弾薬庫ちなみにこのパパ達は知人ではない。
弾薬庫脇の銃眼通路(狭い)入り口 通路へ。 壁の向こうは濠

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