ドイツ・バイエルン旅行(8)---リンダーホーフ城(2)
第4日目
ここで見たかったのは、リンダーホーフ宮殿の本殿よりも庭園に点在する数々の小宮殿や施設。
これらは撮影がOKだったので出来る限り撮った。
とにかく見たかったものはワーグナーのオペラ「タンホイザー」の「ヴィーナスの洞窟」。

タンホイザーは中世の騎士で吟遊詩人。愛の女神ヴィーナスがすんでいるというヴェーヌスベルクの洞窟で、
官能の世界に溺れる日々を過ごしていた。
ルートヴィヒ2世は、このオペラに出てくるヴィーナスの洞窟をリンダーホーフ城内の庭園に建造した。
ローレライの岩を配し、壁画はオペラ「タンホイザー」のヴィーナスの洞窟のシーン。
懐古ロマンの人造の鍾乳洞だが、ライトアップは電気と電球による当時の最新の技術。
現在もドイツを代表する企業シーメンス社が担当した。
王は時折貝の舟に揺られ、この幻想的な人造の湖を漂った。
その際には楽士達が演奏していた。

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洞窟入り口。並んでいる。大盛況。 |
出口。ディズニーランドのアトラクションのようだが
こちらの発想の方が時代が先 |
王はこの夢の洞窟で一人で放っておいて欲しかったのだろうが、現在は大勢の観光客がこの洞窟に踏み込む。
人間嫌いだった王の思惑とは裏腹に。
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ムーア風の小宮殿と内部 |
ムーア風の小宮殿。ここで王はエスニックな衣装を着て、異国ごっこをしたり屋上で月の宴を開いたりした。
ここではないが、ローエングリンの衣装を着たり着させたりもした。今で言うコスプレである。
ワーグナーのオぺラ『ニーベルングの指環』(Der Ring des Nibelungen)の
『ワルキューレ』(Die Walkure)のフンディンクの小屋。オペラの舞台装置のイメージをこの庭園に配したとのこと。
ノートンが世界樹につきささっている。
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パルジファル(Parsifal)のグルネマンツの庵 |
パルジファル(Parsifal)のグルネマンツの庵は概観だけで、
20072007年現在内部はまだ写真展示のみだった。
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モロッコ風小宮殿 |
内部 |
ノイシュヴァンシュタイン城のワーグナーのオペラだらけの壁画、
リンダーホフのワーグナーのオペラの中に出てくる場所の再現アトラクションの数々。
まさにワーグナーのディズニーランドである。
確かにディズニーランドのシンデレラ城はノイシュヴァンシュタイン城がモデルなので
共通項はあるかも。
また、劇場版ポケットモンスター 「 ミュウと波導の勇者 ルカリオ」のオルドラン城のモチーフは
外観はノイシュヴァンシュタイン城、内部の庭園はリンダーホーフ城とのこと。
ルートヴィヒ2世の夢の城の数々は、ディズニーだけでなく日本のアニメまで刺激しているようだ。
しかし明白な共通項がある。
ルートヴィヒ2世、ディズニー、ポケモン。これらは空想の世界、夢の世界に従事する者達なのである。
リンダーホフからブルグハウゼンに戻る。夕食はF氏は作ったパスタ。
おなかがすいていて写真の撮るのを忘れたら
「何で俺の料理は写真撮らないんだよ〜」とF氏からからかわれた。 |

  
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